最近の化学工学講習会57
開催日 2007年 2月 15日(木)〜16日(金)
最近、大きく前進した分野の成果や考え方を集成して解説するするとともに、できるだけ次の数年間への問題提起を行うことを目的として『最近の化学工学』講習会シリーズを企画しております。 今回の『最近の化学工学57 −粒子・流体解析、数値シミュレーションの展望と実践事例』では、現在各企業で日常的に使われている粉体、粒子・流体数値シミュレーションについて、その基礎について解説するとともにこれまでの成果と、これから進むべき方向を概観して解説いたします。 更に企業11社での実践事例により数値シミュレーションの活用について、最新の考え方を紹介するとともに、今後の展望について議論いたします。 講師が執筆した化学工業社刊『最近の化学工学57 -粒子・流体解析、数値シミュレーションの展望と実践事例-』をテキストとして使用致します。 |
日 時 | 2007年 2月 15日(木)〜16日(金) 10:00〜17:00 |
会 場 | 東京理科大学 森戸記念館 [ 東京都新宿区神楽坂4-2-2 ] |
共 催 | (社)化学工学会 粒子・流体プロセス部会 |
定 員 | 60 名 |
参加費 | 正会員 28,000円 / 法人会員の社員、粒子・流体プロセス部会会員 33,000円 / 学生会員 7,000円 会員外 43,000円 (※参加費には、消費税・テキスト代が含まれます) |
お問い合わせ | お申込みの方はこちらから → 【申込フォーム】 (※申込後、自動配信にて受付番号が送信されますので、ご確認下さい) (社)化学工学会関東支部 事務局 TEL: 03-3943-3527 FAX:03-3943-3530 E-mail: info@scej-kt.org |
** プログラム **
2月 15日 (木) | |
10:00 - 11:00 | 『流動・移動現象の基礎方程式』 / 東京工業大学 吉川 史郎 氏 |
流体を媒体とする移動現象の基礎方程式についてその導出と非定常、対流、拡散の各項の物理的意味を明確に解説する。 更に、流動の数値シミュレーションの基礎となる方程式の離散化についても併せて解説する。 |
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11:00 - 12:00 | 『乱流モデル検証に向けた複雑乱流の全場計測の取り組み』 / 横浜国立大学 西野 耕一 氏 |
複雑乱流は乱れの非等方性、圧力勾配(加速・減速)、流線曲率、長時間振動など、乱流モデルによる流れ場の数値予測を困難にさせる複数の要因が混在する。本講演では、乱流モデルによる数値解析結果の検証に向けた、全場計測への取り組みについて話題提供する。 |
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12:00 - 12:30 | 『PHOENICSを使用した移動境界シミュレーションの化学工学に対する応用』 / CHAM 木村 武紀 氏 |
3次元直交格子座標系中に移動・変形する物体が存在する場合の移動境界に伴う流れの計算手法と、その有効性を説明する。 また、応用例として攪拌槽内流れなど幾つかの化学工学分野に老いようできる解析事例を紹介する。 |
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13:30 - 14:00 | 『粉体シミュレーション事例』 / 電気化学工業(株) 向 永治郎 氏 |
粉体輸送、粉体プロセスなどに対し、汎用の流体解析リストを用いて、各々の問題に相応しい固-気二相流モデル化し、解析を行った事例、高濃度粉体問題に対して試行中の事例にについて簡単に説明する。 |
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14:00 - 14:30 | 『ポピュレーションバランス法による動的粒子径分布の解析』 / フルーエント・アジアパシィフィック(株) 中嶋 進 氏 |
多くの化学プロセスにおいて品質や生産性、後処理の観点から、粒子径分布を事前に予測して制御することが求められる。そこで、本報ではCFDとポプレーションバランス法を連成することで、動的に粒子径分布を予測する手法を報告する。 |
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14:30 - 15:00 | 『CFD解析を用いた気泡塔型コンデンサーのスケールアップ事例』 / 東洋エンジニアリング(株) 家合 克典 氏 |
尿素プラントの気泡塔型コンデンサをパイロットスケールから実機スケールに大規模スケールアップする際にCFD解析による詳細検討を行って設計を検証した、本事例を紹介する。 |
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15:15 - 15:45 | 『水処理装置の流体解析 −加圧浮上装置-』 / 栗田工業(株) 寺嶋 光春 氏 |
用排水の懸濁浮遊物質除去に使う凝集加圧浮上装置のCFD解析事例を紹介する。 解析結果は、実際の加圧浮上槽の流動状態を再現し、装置のスケールアップ検討や内部構造の最適化を利用した。 |
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15:45 - 16:15 | 『水処理・鉄鋼・プロセス分野におけるCFDの適用事例』 / JFE技研(株) 功刀 亮 氏 |
オキシデーションディッチなどの下水処理装置や製造プロセスにおいて、数値流体解析技術を適用した事例について解説する。 |
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16:15 - 16:45 | 1日目討論 |
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2月 16日 (金) | |
10:00 - 11:00 | 『流体シミュレーション手法の最近の状況』 / 慶應義塾大学 植田 利久 氏 |
流体シミュレーション手法は目覚しい発展を遂げている。その最近の状況について概説する。 特に化学工学分野に関連深い、乱流、高粘度流れ、反応流などについて事例を示しながら解説する。 |
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11:00 - 12:00 | 『化学工学における粒子・流体解析のこれまでとこれから』 / (株)アールフロー 竹田 宏 氏 |
近年、流体解析が産業分野においても広く活用されるようになってきた。 また今世紀に入ってからは、コンピュータの性能向上と新たな解析モデルの提案により、粉体解析についても実用化の時代を迎えつつある。 そのような中、本講ではとりわけ化学分野において、これまでどのように流体解析、粉体解析が発展してきたか、また今どのような方向に向かっているのか、その概要を課題と展望を交えて述べる。 |
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12:00 - 12:30 | 『高温加熱装置内の温度分布と外界気象変動の影響』 / 旭硝子(株) 大柿 聡 氏 |
製造工程に於ける加熱装置には、温度分布の均一性と変動の少ない温度制御が求められる場合が多い。 本講では、非密閉型の高温加熱処理の過熱ムラ発生原因装置外の製造環境変動によって生じる現象につき、実例と数値シミュレーションを交えて述べる。 |
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13:40 - 14:10 | 『固液混相流シミュレーション結果の検証』 / 日本ゼオン(株) 近藤 伸一 氏 |
高液浸透明アクリル攪拌槽内の固体粒子の液高さ方向の濃度分布を数値流体解析結果と実測値を比べた結果、数値流体解析結果は実測値を全く再現しなかった。 粒子径を実測から修正し、乱流モデルをk-εからLESに変更した結果、実測値をほぼ再現する分布が得られた。 |
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14:10 - 14:40 | 『化学会社における流体解析の活用事例』 / 三井化学(株) 梶川 真一郎 氏 |
最近では計算能力の向上に伴い、実機スケールでの詳細な計算が加納になってきており、当社においても反応器内部の流動状態を知る手段として活用しており、攪拌槽を中心に事例を紹介する。 |
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15:00 - 15:30 | 『流動床反応器(ベンチスケール)におけるブテン分解反応の解析』 / 出光興産(株) 坂倉 圭 氏 |
固定床反応器を用いてブテン分解反応をランプ反応モデルを用いて、反応速度解析を行った。求めた反応定数を用いて、循環流動床反応器の反応率予測及び運転データとの比較を行った。 循環流動床の解析は反応を伴う気固二相流モデルを用いて解析した。 |
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15:30 - 16:00 | 『反応器設計における多相流流体解析技術の活用』 / 三菱化学(株) 石羽 恭 氏 |
化学反応器においては内部の物質や熱の移動速度が装置の性能に大きく影響するため、適切な流動状態を作ることがポイントになります。 本講では、反応器設計に流動解析技術を活用した事例について紹介します。 |
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16:00 - 16:45 | 2日目討論 |